海へ行ってタバコを吸う、火曜。夜。
しばらく京都を離れていた。
疲れているのでうまく書けない。
人と会うと疲れる。
僕が人と会うと疲れる人間だからなのか、
僕を疲れさせる人間と会っていたからなのか、
わからない。
きっとわかったから改善するものでもない。
ああ今週はもう何もしない。
伊勢湾の寂しい海岸で週末を過ごした。
月は明るく薄気味悪く、何だか気恥ずかしい。
夜通しタバコを吸った。
久しぶりに独りでいてよかった。
今の日記を書くかわりに、二十歳の頃の自分語りを少しづつ。
寂しい夜の間だけ読めます。
しばらく京都を離れていた。
疲れているのでうまく書けない。
人と会うと疲れる。
僕が人と会うと疲れる人間だからなのか、
僕を疲れさせる人間と会っていたからなのか、
わからない。
きっとわかったから改善するものでもない。
ああ今週はもう何もしない。
伊勢湾の寂しい海岸で週末を過ごした。
月は明るく薄気味悪く、何だか気恥ずかしい。
夜通しタバコを吸った。
久しぶりに独りでいてよかった。
3月に予定していた個展を一旦見送ることにした。
経済的な理由が一番だが、ちょっと疲れているのもある。
何にそんなに疲れているんだろう。
書いていると疲れていない気持ちに変わる。
ひねくれている。
疲れているからひねくれている。のか?
言い訳!
自分を責めるのは逃避だ。岸壁からとびこみたくなる。
黒田三郎「ああ」 ああ あんなにも他愛もなく 僕自身によってさえやすやすと 欺されてしまったのに 僕には 僕を欺すことさえ出来ない なんて
京都は少しも雨が降らない。
色んな人に迷惑をかけて恥をさらしてばかり。
ごめんなさい。
杉ちゃんとドライブ。
北山、山科、宇治。
朝5時帰宅。
杉ちゃんは叫び僕は運転する。
7時間のドライブを要約するとそれ以上でも以下でもない。
最近考えてものをしゃべれない。
自分が何を言っているかよくわからない。
言うことがなければ黙っていればいいと思うが黙ってて許してくれる人は少ないからしゃべる。
あーうー。相手は怒る。知ったことじゃない。
面倒くさくてパジャマでイズミヤに行ってみる。ヒゲも剃ってない。
パジャマでイズミヤに行きヒゲを剃らないでいると、フランダースの犬で泣けるということがわかった。多分フランダースの犬は関係なくてあまりの情けなさに泣けるのだ。
パトラッシュは名前で得していると思う。
慇懃無礼とかいう名前だったら迎えに来るのは天使でなく
カニみたいな顔の公務員だ。浮かばれない。
映画「ハル」:内野聖陽・深津絵里
電子メールの交換ばかりしてた男女が実際に逢ってどうにかなる話。
パソコン歴4ヶ月の僕にはよくわからない。
文通だと思えば理解できる。が、文通の一番よいところは届くまで何日もかかるというところなので書いたそばから返事が来たら情緒もへったくれもない。
–
オガワくんが毎晩のように電話をかけてくる。
しばらく夜は電話線を外している。
予備校の時も様子がおかしかったが明らかにおかしい。
こちらまでパラノイアに引きずられてはたまらない。
オガワくんもそうだが、みなたかが数年前のことを思い出して懐かしそうに語る。
大学はつまらない、予備校はよかったと語る。
予備校が面白かったんじゃない、お前が面白かっただけだ、と皮肉を言う。
皮肉が通じない彼は「そうだよな!そうだよな!」と嬉しそうにする。
僕はなんとなく嫌な気分になる。
かつては私も 中原中也 かつては私も 何にも後悔したことはなかつた まことにたのもしい自尊のある時 人の生命は無限であった けれどもいまは何もかも失った いと苦しいほど多量であった まことの愛が いまは自ら疑怪なくらゐくるめく夢で - 愛するがために 悪辣であつた昔よいまはどうなつたか 忘れるつもりでお酒を飲みにゆき、帰って来てひざに手を置く。
雨。ブラームス。コーヒー。煙草。濡れたコートが重い。
久しぶりに河原町の画廊を巡る。
自分も学生だが学生のグループ展は大体面白くない。
面白い「人」には出会うが僕は面白い人を探してギャラリーを巡回しているわけではないし、仲間を見つけたいわけでもない。適当に群れて適当に楽しく描いた絵を適当に展示した空間は、僕を寒々しい気分にしかさせない。
そんなことを言っているとまた「自分たちは普通の学生だからほどほどに楽しめればいい。」と嗤われる。みんな嗤う。嗤われている間、僕は少しも嗤えない。そんなに何がおかしいんだ。頭おかしいんじゃないのか。
クソメガネくんの個展。
相変わらずクソメガネ。
でも絵を描くのが本当に好きな人の絵はすぐわかる。うまかろうがうまくなかろうが、見ててすぐわかる。音楽もそう。勉強なんてしなくても何となく感じるものがある。むしろ詳しくなると詳しくなることだけに快感を覚えて自分を信用しなくなる。
僕はクソメガネくんが好きである。
でも仮に先輩でなく枝くんが連れてきていたら僕は彼を好きになっただろうか。
僕は先輩がいるかもしれないからこの個展に来たんだろうか。
否定できない。
偉そうな自分に苛立つ。